アメリカで銀行口座を開くときに、共有の口座にするかどうか聞かれる。必ずしも預金口座ではなくても良いのだが、夫婦、または子供等との共有にすることができる。この共有の良いところは、共有にしたいと思う人には心の満足感を与える。さらに夫婦の共有にすると、もしも配偶者に何かがあった時には、その預金や財産は生きている配偶者のものになる。検認裁判を経ることなしに財産が移転できるので便利である。
かなか良さそうに思えるの。果たしてそのとおりに物事が運ぶことがあれば、必ずしも総うまくいかないということもありえる。
不自由に思えることは、財産を自分の意思で自由に処分することができなくなってしまう。例えば家を売りたいと思っていても、共有している人がその家に思い入れがあって、家を売却することに同意しなければ、家を売りに出すことができなくなる。
あるいは、夫婦そのものがいつの間にかうまくいかなくなることもあるかもしれない。もしも二人の間に隙間風が吹いた時に、相手が自分の了解なしにすべてのお金を持っていってしまうことがあるかもしれない。
共有者が行為能力をなくすと、後見人のところに財産の管理が行ってしまうことがある。すると共有している人が思うように財産を処分できなくなる。
では、自分の血を分けた子供ならばどうだろうか。子供が思いがけなく、仕事を失ってしまうことがある。いつの間にか借金を作ってしまうと、債権者に共有財産を持っていかれてしまうこともありえる。
兄弟姉妹を代表して誰か一人の名前を入れて共有にしても、その人が本当に兄弟姉妹仲良く財産を分けるかどうかわからないこともある。あるいは子供が、思いがけなくも思いがけなく財産が手に入ると、無駄にしてしまうこともある。きちんとその財産を管理できない人の手に渡るとえらいことになりかねない。
そういうことも織り込んだ上で、尚且つ共有にしようと言う場合は良いかもしれない。しかし良かれと思って行なうことが、予期せぬ方向に転がることもある。共有は十分に納得して行なうべきだ。