2009年の段階でも基礎控除が350万ドル/人あった。二人だとこの倍になって700万ドルの基礎控除なので日本円だと3億円強、二人で6億円強までは連邦遺産税が課税されることはなかった。3億円とか6億円と言えば、たいていの人は税金の心配をすることはなかったと言えるのだが、それ以上の財産がある人には税金の問題が起きる。
上記の基礎控除は、アメリカの市民に対して適用だが、外国人の場合はきわめて状況が厳しい。相続税条約がなければ基礎控除は6万ドルしかない。外国人はえらく不利だったものが、連邦遺産税がないとすれば2010年は大変ありがたい年になる。
今現在、連邦遺産税は無くなっている訳だから、お金持ちの人にとっては大変な朗報と言えよう。しかし連邦遺産税の修正法案が上院でこれから可決されるだろう。おそらく、2009年の基礎控除一人350万ドル($1=90円で約3.2億円)の基礎控除をそのまま延長し、夫婦で700万ドル(同じく約6.4億円)の基礎控除で最高税率は45%だろう。ここはまったく推定でしかない。
修正法案ができたとして、問題になるのは、過去にさかのぼって法律を効果あらしめることが可能かどうかだ。過去にさかのぼることができないとすれば、1月1日から新たな法律が施行されるまでは、連邦遺産税はない。実施時期を2010年1月1日にさかのぼって適用すると、今の状況で申告手続きをした人はどうなるのか。
こうした状況の下では、まさか楽観論で処理をしてしまうというのも怖くてできない。しかし、申告期限まで何も決まらなければ、連邦遺産税はないものとして処理する以外にやり方はない。まことに困った状況になる。