贈与を行った時に発生するのは贈与税だ。所得税は発生しないはずだと思いがちだ。通常の単純な贈与の場合、贈与を行う側が一定金額以上の贈与を行うと課税対象になる。アメリカの場合は贈与をする側が贈与税を支払い、受贈側は贈与税を支払うことはない。贈与をする側に贈与税が発生し、一方で受贈者にその分の所得が発生したと見られて所得税の対象になれば困ったことになる。一般的には、所得税は顔を出さない。しかし、所得税が出てくるケースがある。
例えば、親が子供に$300,000の不動産を子供に贈与を行う。しかしながらこの不動産には$250,000の負債がついている。不動産の取得コストは$200,000の場合だ。子供は負債をついたままの不動産をもらい、親に代わって負債を支払わなければならない。
この場合、いくら贈与したことになるのだろう。贈与額は贈与の対象から負債を引いた分となる。$300,000-$250,000=$50,000が贈与されたことになる。一方、親から見れば贈与を行うことによって、負債は免除されたことになる。これを$250,000で売却したものとみなされる。すると、取得コストは$200,000なので、$250,000-$200,000=$50,000の課税所得が発生することになる。この課税所得に対して、親には税金が発生する。
同じケースで、親が子供に贈与する不動産が$300,000である。この不動産には$200,000の負債がついている。不動産の取得コストは$250,000の場合だ。贈与額は$300,000-$200,000=$100,000となる。所得は$200,000-$250,000=マイナス$50,000で課税所得はない。
贈与を受ける人が慈善団体の場合、取り扱いが複雑になる。場合によっては贈与を受け付けないこともあるし、贈与をする側に思いもしない所得税が発生する可能性もある。贈与をしてから、状況が変わってしまったということもあるかもしれないので、十分に検討してから贈与を行う必要がある。