結婚前には自分が所有しているものは、はっきりしている。独身の時に自動車を持っていれば、それは自分のものだ。しかしながら結婚をすることにより、その自動車も事実上二人のものになる。あるいは子供のものになってしまうかも知れない。別に所有権をはっきりさせる必要性がない。
結婚している間に、いろいろと買えば夫婦のものになる。新しく自動車を買って、いずれかの配偶者の名前で登記していても、境目が無く二人のものだ。つまり結婚している間に購入したものは誰のものだと色分けをすることが難しい。
もちろん、ゴルフをやらない奥さんが、夫の持っているゴルフクラブを自分のものだと主張するには無理がある。こうした場合には色分けはできよう。しかし、大部分のものは二人のものだ。それで何ら不具合がないので、誰のものとは意識せずに一緒に所有する。
ところが、結婚を解消することになると、財産(負債も含む)を分けなければならなくなる。負債の一例は未払い税金とかで、誰がそれを作ったか線引きが難しい。
一方、二人のものでないと線引きができる財産は、非婚姻資産であり、次のようなものが含まれる。
(非婚姻資産)
結婚前にそれぞれの人が持っていた財産
プレナップ(結婚前契約)によって除外された財産
夫婦のいずれかがけがをした結果、補償されたもの。けがは被害者の個人のもので、夫婦のものではない。
夫婦のいずれかが得た遺産。さらにその遺産から生まれる収益または財産
夫婦のいずれかが贈与されたもの
この分は少なくとも自分だけのものということになる。それ故に相手が自分にも権利があると言っても、原則的には排除できる。