お客様から、やっとのことでアメリカの銀行から、日本の銀行にお金が振り込まれてきたと報告の電話があった。お金が振り込まれることは、どうと言うこともないではないかと思われるかもしれないが、結構大変だった。
その口座の持ち主はアメリカ人でリタイアして久しいご主人だった。奥様は日本人である。ご主人が生きていた間は問題がなかったのだが、そのご主人が亡くなってしまった。残された奥様にしてみると、そのアメリカのお金が生活を支えるとても重要なお金だ。
80才を優に過ぎてもとてもしっかりしている方たちもいる。しかし、高齢で自分の身の回りのことが大変になってきている人の場合、アメリカでの処理で周りに手を差し伸べてくれる人がいなければ、これは大変である。
まず、亡くなったご主人の預金口座を相続しなければならない。これは、アメリカの相続の手続きによる。ほとんどの場合、専門家が動かなければ相続や名義変更ができない。アメリカの裁判所の手続きが出てくるからだ。次に、名義が自分のものになっても、東京にいてアメリカの地場の銀行に送金をしてもらうのも容易ではなかった。
それもこれも乗り越えてやっとのことで、日本の口座にまとまったお金が振り込まれた。しかし、遺族年金は依然としてアメリカの地場の銀行に振り込まれる。この先、同じことをするにしてもなかなか手間がかかる。
本人はどんどん年を取っていく。条件はどんどん悪くなる。いつまでも健康でいられるとよいが、肉体的に動けなくなってはどうしようもない。さらに認知症になったりするとさらにハードルが高くなる。
いざと言う時になればアメリカの遺産税は自分で処理をする(=遺産管財人が代行)しなければならない。こうなると生前に管財人を定めておくとか、遺言でいろいろなことを指示しておかなければならない。若い人でもこれは一仕事だ。
でも、誰かがやってあげなければいけない。