まったく、古美術品の価値がわからない人がいたとする。ご先祖が持っていた古い焼き物が邪魔になり、1,000円で売ってしまう。そして鑑定してもらったら1,000万円もする価値のあるものだったとする。すると、1,000万円のものを1,000円で売るのだから、999万9000円の値引き販売をしたことになるのだろうか。そうではなくて、999万9000円の贈与をしたことになるのだろうか。あらかじめ価値をわかって安くしていれば値引きも贈与もあるのだろうが、そもそも価値がわかっていない。
もしもアメリカの税務で考えると、贈与ということになればえらい損をして売却した上に贈与税を払わなければいけなくなる。これはあんまりではないかと思えてしまう。
話は変わり、ニューヨークヤンキースのディレク・ジータが、ついこないだ3,000本安打をホームランで打った。この時にジータ・タックスという言葉が躍った。このボールを取った観客がヤンキースに記念するべきボールを渡した。彼はそのボールの経済的価値を知っているのか知らないかはわからない。
何千万円かわからないが、その価値のあるボールを無償でヤンキースに贈与した。ヤンキースは、彼に感謝して無料のシーズン・ボックスやジーターのサインバットやボールなどをあげている。すると、これは現金に代わる現物給付として所得認識しなければならない。贈与税の対象になったうえで所得税も払う。理屈の話で、実際はそうはならないだろうと期待する。
理屈で考えると物事は楽しくない時がある。