しばらく前のことだが、高齢者が亡くなっても志望届を出さずに、年金が払われ続けていたケースが頻繁に新聞記事となっていた。たまたまそうなったのか、意図があったのかわからないが戸籍データの上では生存していれば年金が支払われていてもおかしくはない。でも常識的に110才とか120才となれば、しっかりチェックした方が良いと思う。
こうした話は、日本だけでなく当然のこととしてアメリカにも発生する。IRSは2010年に亡くなった人に対して1200万ドルの還付を行ったのだという。また、亡くなっている2900人が2300万ドルの身体障害の支払いを受け続けているとも言われる。
悪質だと思えるのは、そうした亡くなった人の社会保障番号を、盗み出して本人に成りすましているケースだ。残された家族にしてみれば、全く知らないところでそういうことが起きているということがあり得る。そして、何かの拍子に、亡くなった人に年金が支払われ続けており、そのお金を過去にさかのぼって返還してくれと言うことになる。ところが、その家族は全くそのことを知らないということになるとえらいことだ。
とにかく、亡くなった場合には、その事実が速やかに通知されるべきだ。タイミングが早くても電話でその事実が伝えられ、社会保障番号が間違えていたりしたら困ることになる。本人は亡くなっても、コンピュータの上では社会保障番号は抹消されずに生き続ける。それが悪用されると、家族も知らないうちにおかしなことに巻き込まれることになりかねない。
実の世界では、本人はもう生きていない。しかし、コンピュータの上で(虚の世界)では堂々と生きていることになる。考えてみれば、実の世界でその人を知っているのは、普通は限られている。しかし、コンピュータ上の様々なデータは多種多様に存在する。虚の世界が実の世界をひっくり返してしまっていると言えるだろう。昔はもっとのんびりしていたが、面倒な時代だ。