海外からの申告は2ヶ月の申告期限延長となり6月15日が申告期限となる。あと2ヶ月近くもあるので、ロスタイムではなく、かなりの時間がある。それゆえに、まだゆっくりと思うと、あっという間に時間は過ぎ、小学校の頃、夏休みが終わる前の晩に1か月分の絵日記を書かねばならならないような状態に陥る。さらに、この期限延長は、大原則は税金の支払いをただで伸ばしてくれているのではない。手続きをしない限り、4月16日からの支払い遅れに対してはコストがかかる。
というわけで、海外から申告をする人はどんな人になるのか。日本(外国)に住んでいるアメリカ市民やアメリカの居住者である。さらに、日本に居住している日本人であっても、アメリカ源泉の所得があったり、アメリカで贈与を受けたりしたらアメリカに申告をしなければならない。このアメリカ市民とアメリカの居住者と言うグループと普通の日本に居住する日本人とでは扱いがかなり異なる。
アメリカの解説書を読んでも大体がアメリカ市民向けに書いている。もともとアメリカに住んでいるアメリカ市民が、外国に住んだ場合にどうなるかと言うことを軸に書いているものが多い。根っこはアメリカにある。そこにアメリカの居住者、代表的なケースはグリーンカード保有者、はどうなるのか考えてもアメリカ市民と同等に考えるとしっくりしない話になる。
例えば、自営業税である。解説書に書かれているのは、外国に居住していても、雇用されているのではなく独立自営業者はFICAのマッチングコントリビューションを払うように書いてある。アメリカの社会保障制度を維持するために必要なことである。そして老齢になれば年金をもらったり、医療保険をもらう。当然のことである。
しかしながら、日本人でグリーンカードを持っているが日本に帰国している人たちは、必ずしも状況が同じではない。もともと日本の社会保障制度の枠にいた人で、日本の国民年金や厚生年金を支払っている。もともと日本ベースだ。さらに、日米社会保障協定が結ばれているので、どういうように社会保険をかけるかはかなり個人に依存した話になる。
アメリカ市民でアメリカの枠組みにいる人は、あまり考えることなく、申告書の解説書に書いてある通りに動けば間違いない。その意味ではアメリカ市民にとってはよくできている。しかし、日本人のアメリカ居住者は機械的に動いてしまうと、少し違うのではないかと思うことになる。手順や処理方法だけアメリカ市民と同じように動いてもしっくりしないので、もともとの制度の目的を考えて判断することが必要だ。
アメリカ非居住者たる普通の日本人はアメリカ源泉の所得があれば申告を行う。そもそも申告に用いる申告書のフォームからしてForm 1040NRとかForm 1040NR-EZとか異なる。アメリカ市民には当たり前の標準控除を非居住外国人はとることができない。逆にアメリカの銀行利子は非居住外国人には非課税だ。いろいろ違いがあり、旧聞に属する話のことかも知れないが、外国人の場合はアメリカ市民とは税務上の扱いが異なる。
解説書を読むのではなく解説書に読まされるようになると、おかしな処理になりかねない。
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