刑事コロンボを覚えている人も多いだろう。70年代に大ヒットした刑事物のTVドラマだ。よれよれのレインコートを着て“うちのかみさんがね”というせりふで有名だった。日本語の吹き替えをしていた小池朝雄の声もなかなか良かった。その小池朝雄が亡くなってもう20年以上になる。そして、主演俳優だったピーター・フォークがアルツハイマー病と認知症にかかっているのだと言う。判断力のないピーター・フォークの財産保全のために娘が後見人になる訴えをロサンゼルス地裁に起こしたというニュースが出ていた。
時間の流れは止める事が出来ないし、人はこうした事態に好んでなっているわけではない。自分ではコントロールできない。私たちが長生きをするようになっているので、こうしたことは多くの人に起こりえる。老いによる能力低下、アルツハイマーは税の世界にも否応なく入ってくる。元気な時には税務申告を行う事が出来ていたのに、自分のお金周りの事ができなくなるケースが出てくる。
こうした時に、アメリカでは裁判所はある人が行為能力を失ったと言う宣告をする事が出来る。この宣告を受けた人の世話をする後見人を指名できる。これには二つのパターンがある。一つは日常生活の衣食住を何から何まで面倒を見るパターンともうひとつはお金周りのことをやってあげるパターンだ。この二つを一人が兼ねることもある。
しかしながら、他の人の手を借りるのは大変なことだろう。食べるもの一つとっても、家族ならば何が好きな食べ物かとかわかるだろうが、他人になれば細かなことまで期待しようもないだろう。これは日本に住んでいる私たちでもなかなか難しい。
どんなに英語のうまい人でも、病気になると言葉も母国語に戻ってしまうのだと言う。コミュニケーションもままならず、食べるものも日本人の好みでないなら元気な人でもストレスになる。第二次大戦後や朝鮮戦争後にアメリカに渡った日本人がこうした年代になりつつある。アメリカ人配偶者が亡くなり日本人が残されて、まわりに自分の家族がいないと事態は大変難しくなる。
後見人がついてもなおかつ、お金を奪われたり、肉体的にも精神的にも虐待を受けることもある。こうしたことのリスクを少しでも少なくする事が遺産計画のひとつの目的でもある。
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