そもそも慰謝料や別居手当をもらっている人が、そのお金を申告するのかしないのか疑問を持つこともあろう。たとえば元の夫が別れた妻と子供に対して慰謝料・別居手当や養育費を払う。これは元の妻にとって所得と言えるのか。
慰謝料・別居手当と養育費は税務上の取り扱いが異なる。慰謝料・別居手当を払う人は税額控除の対象にできる。Form 1040の31行目aに記入して、総所得から控除する。ここは子供の養育費を入れてはいけない。さらに元の配偶者の社会保障番号を31行bに入れる。
もらう人は慰謝料を所得の中に含め、子供の養育費は所得に含めることはない。
払うほうにしてみれば、もともと所得を得た上で、そこから前の配偶者に対して慰謝料・別居手当のためにお金を払う、同じように子供の養育にお金を払う。どっちにしても大きく変わりはしないのに、税務上の扱いが異なるのは不思議と感じられるかもしれない。
夫婦が離婚をして夫から妻に慰謝料が支払われた場合、まず、夫の所得に対しては、通常のように課税をされると仮定する。次に、同じ所得から妻の側に慰謝料が払われた段階で、それに対して課税がなされると、同じ所得に対して二度課税されてしまうことになりかねない。慰謝料は一方の配偶者から別れる他方の配偶者への課税所得の移転である。課税対象の所得が個人間で移転しているだけだから、もらう方の妻の側で課税が起きる。
払う方にしてみれば税額控除の対象になる。仮に100を支払っても、税額控除で35%とか救われれば、100-35=65の影響になる。払いやすくしてもらっている。
子供の養育費は、もともと食費や衣料費や学費だったりするものだから、夫婦が別れていても別れる以前であっても、基本的には内容が同じものだ。つまり、生活費の一部として通常、お金を使っているに税金の控除があるわけではない。こうした費用を、別れた夫からもらっても、それは課税所得ではなく、右左に妻から外部に支払いがなされるだけだ。それゆえに、夫の課税所得を減少させるものではなく、妻の課税所得を増やすものではない。
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