申告書を作成する時に昔は電卓をたたきながら書類を作っていた。Form 1040と付表が連動するので、どこかで数字が変われば、その影響が他の書類に及ぶ。なかなか数字が固まらずに何度も書類を書き換えることになった。現在は電卓を片手にという人は少数派で、大体がコンピュータの申告ソフトウエアを使う。
しかしながら、コンピュータのソフトも万能ではない。むしろ、電卓片手に苦労して申告書を作ったので、パソコンが計算してくれても、何がどうなっているのかということを理解できる。ところが、仕組みを理解せずにただ数字を打ち込むことになるときわめて心もとない。自分がソフトウエアを使っているならば良い。ややもするとソフトウエアに自分が使われているという逆転現象を起こす。
その結果、なんだか正しいのか正しくないのか確信が持てなくても、とにかくコンピュータが作ってくれたものだから正しいだろうと申告書を提出する。アメリカに住んでいてアメリカの居住者になっている人の場合で、給与所得だけとかシンプルなものであれば、かなり有効だろう。
しかし、内容が複雑になれば本当に正しい結果が出されるのかどうか心配になる。ソフトウエアもたくさん種類があり、横断的に使ったことはないが、どのソフトを使っても答えが同じならばかなり確度が高いだろう。しかしながら以前に消費者テストでいろいろなソフトを使い実験したという結果では、いずれのソフトも異なる税額が出たということも聞く。
IRSから内容についてお尋ねが来た場合、ソフトウエアがその答えを出したので、なぜそうなのかわからないとは言えない。私は悪くないがソフトウエアが悪いとは言えない。最終的な責任は納税者が持たなければならない。ソフトウエアがあるからすべてお任せというのは怖い。やはりその結果について自分なりに理解し説明できるものでなければ、どうしようもない。
このソフトウエアは決して日本人を意識して開発されているわけではない。日本の申告内容をアメリカに反映することなど想定外で、日本のデータをそのまま右左に打ち込めない。当たり前だが、日本のデータは円単位だしドルではない。また、減価償却など日本のやり方でアメリカとは異なる。申告ソフトウエアも自分が主になりうまく使うべきだ。
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