Pay as you go とかPay as you earnという表現が出てくる。このPay as you goと言うのは特に難しい単語はないのに、なんとなくわかりそうでわかりにくい。出ていくときに払うのだから、掛け売りではなく現金払いだろうと思う。プリペイドだと思う方もいるだろう。しかし、これらの表現を税金の世界で出てくると、なんだろうと思わずにはいられない。
Pay as you earnの方がわかりやすいが、これもまさに、そのものずばりの表現で、給料など稼いだら、その都度(税金を)払いなさいということだ。つまり、毎月、給料をもらう都度、税金を払っていくということだから、取り立ててどうと言うものではない。
我々が会社に勤めていれば毎月、源泉徴収をされているわけだからきわめてなじみの行為である。それをwithholdと言えばみんなすぐわかる。しかし、pay as you go, pay as you earnと言う表現になると何のことだろうと思うかもしれない。
さて、これは最初からそういう仕組みであったかと言えばそうではなかった。昔は今年稼いだ所得が確定してから来年税金を支払うというやり方であった。アメリカは1943年にこの仕組み(pay as you go/earn)を導入している。第二次世界大戦中でもあり、国の戦費調達を効率的に行うには、支払いの段階でどんどん税金を払わせるというのはよくわかる。
しかし考えてみると、税金を払う側はたまったものではない。切り替えの年は前年の税金を払い、今年の税金も払わなければならないなんてひどいではないか。お金が2年分入ってきて税金が2年分出ていくならまだわかる。1年分の給料で2年分の税金を払うわけだ。
1年間だけ前年の所得に税金を課税せず、今年の所得に対して課税すれば良いではないかと思う。それもできないので、切り替え時には税率を低くして一時的に調整したのだそうだ。
一度仕組みができると、そこから、これを元に戻すということは容易なことではない。と言うことでPay as you go/Pay as you earnは今も継続する。これが簡単かと言えば、自分で自分の源泉徴収額を決めるアメリカのやり方は、日本人にはむずかしい。日本はみんな会社がやってくれるので、自分では源泉徴収に触ることがない。何に対して源泉徴収をするのか、源泉徴収の税率をどうするのか、その手続きをどうするのかと言うことはわかりやすくはない。
アメリカに住んでいる人だけでなく、日本に住んでいるアメリカの非居住外国人たる普通の日本人にも及ぶ。非居住外国人だからこそ、源泉徴収されているわけだが、なかなかわかりにくい。結果としてアメリカと日本の二重課税を受けてしまっている人が結構多いのではないだろうか。Pay as you goの意味も何となくだが、その運用においてはずいぶん理解されていないことが多いと思う。
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