アメリカにいると、自動車で遠くまで移動するという人が結構いる。州を2つも3つも越えて親に会いに行くとか、平気でしているように思える。自分だったら飛行機に乗るという距離でも自動車で行く。そういう下地があるからだろうか、通勤距離も異常に長い人がいる。
朝5時30分に家を出て2時間やそれ以上片道を通勤してくる。アメリカのことだから、1時間に100km走ることもできる。そうすると、200kmも運転している。帰宅する時もそれだけ運転するわけだから400kmとかになってしまう。自分にはとてもそんな体力はない。
さて、これだけ長距離を運転していても、会社は特別にガソリン代を支給していることもない。すると、通勤費は全て個人持ちと言うことになってしまう。こうした人たちからすれば、何とかこの通勤費を控除対象にしてほしいということになる。
しかし、“だったら、会社のそばに引っ越せばいいじゃないか”と言うことでお終い。何か割り切れない。
所得を得るために合理的にかかる費用は控除できるだろうと思う。もちろん、費用として発生していても、会社がそれに対して負担を行い、個人の側で実質的な負担がなければ、個人の視点ではそもそも通勤費は発生していないことになる。
でも、会社からそうした負担がなければ全く、通勤費は個人の負担になってしまう。ならば、ガソリン代くらい控除をしてもよさそうに思えるのだが、これは税法で明快に否定されている。かくして通勤費は個人の費用であっても、税額控除の対象にならない。
控除対象にならないのは、個人の費用として考えられているからだ。個人の費用と言っても、生きるために食事をしているということと大分違う。仕事が無くなれば食事をしないかと言えばそうはならない。でも会社との往復は仕事が無くなれば、無くなってしまう。
どこに住むのかは個人の勝手だ。会社が決めているわけではない。どこに住もうが、どれだけ会社から離れていようがそれは個人の勝手だ。かくして自分持ちだという言い方もわからないわけではない。
でも、そこに住んでいるにはそれなりの事情があって住んでいるわけだ。親の面倒を見なければいけないとかで、やむなく大変な距離を運転しているわけだ。
気の毒な気もするがどうしようもない。
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