アメリカの居住者かどうかと言うことは、課税関係を決める大きな分かれ道だ。アメリカの市民権を持っていたり、グリーンカードを持っていれば、アメリカ居住者となる。さらに、そうではない場合でも、アメリカに滞在している日数でアメリカの居住者かどうかを決めている(実質滞在テスト)。
これは、よく183日ルールと言われる。1年のうちで183日以上アメリカにいればアメリカの居住者とすると考えがちだ。これは過去3年を対象として判定を行う。
申告対象年のアメリカ滞在日数+申告対象年の前年のアメリカ滞在日数×3分の1+申告対象年の前々年のアメリカ滞在日数×6分の1≧183日
この183日の数え方に、例外的な取り扱いをするのが、学生、研修生、教授などの特別扱いだ。
1. JとQのビザを持つ教授、または研修生
最初の2暦年を実質滞在テストの日数カウントから除外する。
2. F, J, M, Qのビザを持つ学生
最初の5暦年を実質滞在テストの日数カウントから除外する。
このケースになると、物理的にはアメリカに滞在しているのだが、税金上の扱いとしてその期間は、あたかも日本(=アメリカの外)に住んでいるのと変わらなくなる。アメリカ非居住者と言うわけだ。
アメリカ非居住者が享受できるメリットの一つが、アメリカの株式等を売却した場合、譲渡益は非課税となる。不動産はこの限りではないし、事業に供しているキャピタル資産は除外される。しかし、一般人が普通に株式に投資をして株式を売却すると課税されない。
さて、そうなると教授、研修生は2年、学生は実に5年の除外期間がある。これはえらく気前の良いことではないかと考えたくなる。
ところが、こうした場合には良くしたもので、何と183日ルールと言うのが出てきてしまう。この183日ルールは、まさにそのものずばり、課税対象年の1年のうち183日以上アメリカに滞在したら、居住者としてしまう。キャピタルゲインに対し、租税条約の規定がなければ30%の源泉課税が行われてしまう。
どっちの183日ルールが優先するのかだが、残念ながらキャピタルゲインについては単年度の183日ルールが適用だ。どうしても非課税としたいのであれば、183日を超えない前にアメリカから出国しなければならない。
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