為替レートが今日は$1=78.12円まで進んだ。このまま円高が進むのかどうかはわからない。ずいぶん昔のことになるが、初めてアメリカに製品の輸出をしていたころは$1=240円とか250円だった。当時に比べると3倍以上円高になっている。もちろん、当時とは異なり現在はアメリカで製品を作る時代になっている。これだけ円高になれば、輸出がそのままできるわけがない。
当時、価格についてアメリカの税務当局からいくつかの疑問を投げかけられることを心配していた。
製品の値段は、アメリカのマーケットで競争できる価格でしか設定することができない。日本製品なのでプレミアムがつけば良いのだが、製品は生産財であったがために、稼いでなんぼの世界だった。アメリカの国内製品はそれなりの作りでとにかく安い。同じような値段でなければ市場に上がることはできない。
すると、日本からの輸出価格が不当に安いのではないかと言う疑問が出る。ダンピングをしているのではないと言うも、その後の為替変動はあまりに急激だった。最初の値段が何とか適正と説明がついたとする。$1=120円になると、単純に言えば製品価格が2倍の価格にならない限り、円ベースでは当初の円の手取り額にならない。$1=80円だと3倍にしてやっと手取り額が同じだ。ドル建て円払いの条件だ。
マーケットの価格がどう見ても3倍になっていることはない。せいぜいインフレに同期しているといっても、最近は大して市場価格が上がらない。不当な安値と言われると、ダンピング関税を心配するようになる。かくして、単純な輸出は立ちいかなくなり、アメリカでの現地生産と言うことが現状の姿である。
本当は国の力が強くなれば、為替レートに反映される。そして、円高になればそれだけ、日本の生活の質が上がるとか言われていた。時代が変わり、円高は進んでいく、そして日本の経済規模は大きくなっている。しかし、個人の生活は決して豊かになっていない。
このままどんどん円が高くなれば、相対的にドルは安くなる。年金をもらっている人たちが、少ない円で生きのびるために、老後はアメリカで生活するという日が来るのであろうか。とてもそんなことは考えにくい。日本の財政破たんが危惧されている、きっといずれ円安になる時代が来るだろうと思っている。
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