このところ、グリーンカードを持った人でしばらくアメリカへの渡航歴のない方が、アメリカの空港の入国審査でグリーンカードの放棄を打診されているケースがある。曰く、グリーンカードを取得した以上、きちんと税務申告を行い、しかるべくアメリカに居住してください、その上で、アメリカに居住する気持ちがないならば、この場でグリーンカードを放棄してくださいと言われている。
当然のこととして入国審査官は、その立場でものを言っている。別の言い方をすれば、税務の立場でものを言っていない。即ち、グリーンカードを放棄する場合に、税務上の処理をしなければいけない。特に長期の居住者で一定の条件を満たす人は出口税の対象になる。
何が起きるか:出口税に驚く
入国審査官はこうした税務上の影響が出ることを話していない。もともと彼らは税務の影響を知らないのかもしれない。もしかして、知っているのかもしれないが、とてもそこまで詳細な説明をできないのかもしれない。
入国審査はストレスがあり、とにかく早くクリアしたい。そこまで言うならグリーンカードはなくてもいいと言ってしまっている人が結構いるのではないだろうか。グリーンカードを放棄したら、事態はそこで定着してしまう。
その後で出口税なるものがあることを知る。そしてあろうことか、自分はそれに該当してしまうとする。
手元にお金がない場合、出口税を払うためには、そのお金を作るために自分の住んでいる家を売らなくてはならない。これは大変に重い人生の選択だ。もしも、そうしたことが起きることを事前に知っていたならば、グリーンカードの放棄はしなかったと言っても後の祭りだ。
これこそ、後出しじゃんけんもいいところだ。入国審査官は職務に従い移民法で説明はするだろうが、税法の特殊な説明は知らず、全く素通りしてしまうことがあるかも知れない。税務は自己責任で個人が知っておくべきだと言われてしまうとどうしようもない。
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