知らないことが免罪符になることはない。税金を払わなければならないということをそもそも知らないから、税金を支払わないということはあり得ない。この知らないことでも、税金を払うことは知っているが、事実認識ができずに税金を適正に払っていないことがあり得る。もちろん自分のなすことにおいては理由にならない。
日本と異なる所の一つは、夫婦合算の申告をしている。この場合、自分の分は適正に処理をしていても、配偶者が適正に処理をしていないことを見抜けないことがある。でも夫婦として申告書にサインをしてしまえば、その結果については共同責任となる。夫婦は密接不可分な一つの経済主体なので、税金を払うのが夫でも妻でも二人でも構わない。
しかし、自分はまっとうに申告を行っているのに、配偶者のなしたことの後始末をさせられてはかなわない。例えば夫が所得を隠しているとか、根拠のない控除を取ったために税金が少なくなっている。それが露見して、追徴税を含めて税金を払えと言われても、適正に処理をしている妻に責任を求めてよいのかと言うことになる。
残念なことだが、隙間風のふいている夫婦で、別れる前にこの時とばかり、相手に税金の問題をなすりつけられてはかなわない。こうした場合は、配偶者と切り離して、適正に処理をしている配偶者は保護されてしかるべきである。この場合は、知らないということは免罪符たりえる。Innocent Spouseルールである。
従来は、IRSから追徴するという手紙をもらって、初めてその事実がわかる。このルールはこの手紙をもらってから2年以内に申請をしなければ無効になってしまうというものだった。
しかしながら、その手紙すら隠されてしまえば、知らないうちに2年は過ぎてしまうこともあり得る。これは気の毒なので、この2年と言う期限を撤廃しようということになった。今年の7月末に撤廃されている。
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